賛否がわかれる受託開発

受託開発は、クライアントの依頼を受けてシステム、ソフトウェアを開発し、納品する契約形態のことを指します。IT業界には、受託開発で利益を上げる会社も多いものの、近年は状況が変わりつつあり、受託開発に否定的な意見も増えてきました。

納期はクライアントとの協議の上で決まりますが、納期の直前には残業が増えるのが当たり前になりやすく、このようなエンジニアに負担をかける契約形態は働き方改革に逆行しているのではないかというのが、代表的な否定的意見です。また、近年は他社に丸投げしたりせず、自社でシステムやソフトウェアの開発を手掛けるところも増えており、受託開発の需要は減っていくのではないかという意見もあります。このように否定的な意見もあるものの、規模が小さく開発にリソースを回すのが難しい会社も多いため、受託開発がすぐに姿を消すことはないでしょう。

自社開発と比べて、受託開発は独創性に欠けるという評価を受けがちですが、実際にはそんなことはありません。限られた予算の中で、クライアントの要望を実現させるためには、柔軟な発想が欠かせません。発想力を活かして困難を打開し、クライアントの求めるものを完成させられた時には、大きなやりがいを感じられます。また、依頼をこなしていくうちに、様々な経験を積むことができるため、自身の成長を感じやすいのも大きな魅力です。受託開発には、納期間近につらくなりやすいなどのデメリットも存在するものの、十分にやりがいを感じられる仕事であるのも確かです。